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鳥獣戯画がやってきた!

 センセーショナルなタイトルですが、どこにやってきたかと言うと、六本木の新名所、東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館です。

 鳥獣戯画と言えば、小学校の国語の教科書に載っていて、「セリフを付けてみたまえ」みたいなことが書かれていた記憶があります。まだ幼い頃だったので、その時はそれ で終わったんですが、今回こういう企画があると知り、思わず前売券まで買ってしまいました。

 で、鳥獣戯画について、復習してみます。かくいう私も、今いろいろな文献を見て初めて分かったことが満載です。

 まず筆者なんですが、一般的には鳥羽僧正という坊主だと言われていますが、どうやら時代に矛盾があり、ガセのようです。また、同時期に書かれておらず、特に丁巻はタ ッチが異なることから、複数の筆者がいるというのが現在の有力論です。密教の絵仏師や宮廷絵師が描いたと思われています。その根拠となる参考の絵も展示されています。

 一般的な鳥獣戯画は、甲・乙・丙・丁の4巻に分かれています。全て京都の北西にある栂尾山高山寺の所蔵です。ただ、甲・丙巻が東京国立博物館、乙・丁巻が京都国立博物 館に寄託されています。今回はこの4巻全てが揃っています。当然全て国宝です。

 ココからが問題なんですが、例えば甲巻は平安時代に描かれたといわれていますが、制作当初の状態からかなり脱落や繋ぎの変更がなされているようなんです。それは、損 傷した跡や図柄が繋がっていないことから明らかなようです。切った貼ったで抜け落ちた部分は「断簡」と言われています。元ふんころがしではありませんよ!

 それで、その断簡も全て現存しているわけでもなく、原本がなくなる前に模写された「模本」という形で残っている部分もあります。今回はこれらについても一部展示され ています。

 さらに、このややこしさに拍車がかかってくるわけですが、保存の管理上の問題だと思われますが、一度に全て公開されません。同じ作品でもローテーションで場面替えさ れます。詳細はコチラでご確認ください。メインの4巻も、それぞれ前半部分を前期、後半部分を後期に展示されます。一応
前期:11月3日(土)~11月26日(月)
後期:11月28日(水)~12月16日(日)
となっていますが、各作品によりローテーションは異なりますので、綿密な作戦が必要です。

 さてさて、当日の所感です。まずサントリー美術館は東京ミッドタウンの3Fにあります。入り口がオープンな感じなので、意外にわかり辛いです。ただ、それを補うかのご とく黒服を着た係員がぎょうさんいらっしゃいます。ちょいとばかし緊張します。すぐエレベータに乗って4Fに上がります。そして、いきなり国宝甲・乙・丙・丁の4巻を見る ことになります。平日の夜に行きましたが、なかなかの客入りでした。ただ、その行列がなかなか進みません(>_<)。どうやら解説のテープレコーダを聞いている人達が進度を 遅らせているようでした。同行者の機転により、空いている展示品から見るようにして事なきを得ましたが、順番どおりに見たら数時間かかったと思われます。

 最も有名な作品は「甲」だと思われます。ただ擬人化した動物を描いているのではなく、その筋肉の動線とかは現代の漫画に通じるところがあり、大変興味深かったです。 描かれている場面も弓矢や相撲に興じている所や法会等ユーモラスに富んでいます。

 また、正確にカウントしたわけではないんですが、ウサギ、サル、カエルが主に擬人化されていて、ネコ、キツネ、ネズミは出番が少なかったです。イノシシ、シカについ ては擬人化されていませんでした。

 そして、階段で3Fに降ります。降りたところには売店があり、Tシャツや根付やお猪口等が売られていました。その先は、鳥獣戯画に影響を与えた(と思われる)作品や、逆 に鳥獣戯画に影響を与えられた作品が展示されています。この中で、秀逸なのは「勝絵絵巻」。前半(右側)が所謂男性器の大きさ比べで、後半(左側)が放屁合戦というアナーキーな作品です。見る人を圧倒させますが、私に比べればまだまだですねぇ☆

 最後に目録売場があって終了です。今回の作品はいくつもの美術館から借りてきているわけですが、その中の一つにハワイのホノルル美術館があります。浮世絵は海外の美 術館に多数所蔵されているのは知っていたのですが、鳥獣戯画の模本まで所蔵しているとは知りませんでした。日本も、アラブやアジアのお金持ちが蒐集しだす前に何らかの 対策を打ったほうがいいと思うんですがね。

鳥獣戯画がやってきた!
サントリー美術館
10:00~20:00(日・月は~18:00)
火休
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンサイド
03-3479-8600

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